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写真データの保存先 - 前編

撮影した写真データの保存先やそのデータのバックアップ先など、アンケートの結果を元にご紹介します。

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皆さんは撮りためた写真データをどこに保存していますか?

HDD? クラウド? 光ディスク?

データ保存の現状を知るため、鉄道写真を中心に、日頃から写真をよくお撮りになる方々へ、2016年12月にアンケートを実施しました。今回はそのアンケート結果の一部をご紹介しましょう。

1. 撮影後のデータ保存先は?

『デジタル一眼レフなどで撮影した後、その写真データを最初にどこに保存しますか?』

この問いに対して、約90%の人はパソコンのHDD(内蔵又は外付けHDD)に保存するとお答えになりました(下のグラフ左)。

では、トータルでどのくらいの写真データをお持ちなのでしょうか?

『お持ちの写真データの量はどのくらいですか?』

1TB以上の写真データをお持ちの方が過半数を超えているという結果でした(下のグラフ右)。

写真データだけでこの量です。これ以外にも撮影した動画や音楽データなど、消えては困るデータをお持ちでしょうから、普通のご家庭のデータ量と比較しますと、まさに桁違いの量をお持ちだという事が分かりました。

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2. バックアップは?

たくさんの写真データをお持ちの方々は、どのような方法でバックアップを取っているのでしょうか?

『バックアップしていますか? またそのデータの保存先は?』

この問いに対して8割弱の方はバックアップを取っているとお答えになり、そのバックアップの保存先はHDDが8割を占めているという結果でした。

バックアップ先には、もっとクラウドが使われているのではないかと予想していたのですが、データ量が多いためでしょうか、クラウドの利用率は意外にも低いものでした。

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3. 今のままで良いのでしょうか?

以上の結果から、

  • 1). 撮影した写真データを最初に保存する先はHDDである。
  • 2). 写真データのバックアップ先もまたHDDである。

まさにHDDをHDDでバックアップしているという構図です。

確かにバスタブ曲線の偶発故障期において2台同時にHDDがクラッシュして壊れる確率は低いと思われます。しかしそれだけではなく、ランサムウェアなどのウィルスや自然災害などもHDDにとっては脅威となります。

HDDはランサムウェアの格好の標的であり、水害や地震などへの耐性も低いので同時に複数台のHDDが使用不能になるという事象は、現実的に発生し得る問題として捉えるべきです。

またバックアップ用の外付けHDDを複数台お持ちの方もかなりいらっしゃると思います。しかし、定期的なHDDのチェックにまで手が回らず、ある日久々にHDDの電源を入れると、うんともすんとも言わなくなっていた、という事例が現実問題として発生しています。

HDDを過信せず、長期保存用ディスクなどの異なる媒体へのアーカイブやバックアップを取ることを強くおすすめします。

現状、容量や価格、操作性の良さなどで、外付けHDDでバックアップを取る方が大勢いらっしゃいますが、必ずしも皆さんその方法で満足している訳ではありません。アンケートの結果、アーカイブやバックアップに適した別の媒体があれば、それを使ってみたいという方々が多数おられることも分かりました。

この続きは次回のコラムで!