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光ディスクは災害に強い保存媒体です

光ディスクは水没などの災害に強い媒体です。HDDやUSBメモリーと比べてなぜ強いのか?その理由をご紹介します。

携帯電話やスマホを誤って水に濡らし「ショートして動作しなくなった」。又、ショートまで至らなくとも「徐々に部品が劣化して動作しなくなった」といった事を経験されている方が多いと思います。これは、携帯電話やスマホに限った事ではなく、ハードディスクやUSBメモリー等の記録媒体でも同じです。

LTO等の磁気テープはショートしたりすることはありませんが、データ記録層が剥き出しになっているので、記録層に直接ダメージを与える媒体です。

光ディスクは、通電を必要とする部品を使用していないので水に濡れてもショートしません。又、データ記録層は媒体の内側にあり傷や汚れに強い構造のため、災害(特に水害)に強い堅牢な媒体です。クラウドとは異なり手元に置ける写真や画像の保存媒体として、一考してみては如何でしょうか?

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  • 1. CD-R(Compact Disc Recordable)の構造

CD-Rの記録層はレーザー照射面から1.2mm程度奥側にあるので、レーザー照射面に多少の傷があっても、傷にはレーザーのピントが合わないので、傷の影響は軽減されます。しかし、レーベル面に近い位置に記録層があるので、レーベル面からのダメージに弱い媒体です。

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2. DVD-R(DVD Recordable)の構造

DVD-Rは、記録層が光ディスクのセンターである0.6mmにあるため、レーザー照射面、レーベル面からのダメージに強い媒体です。又、DVD-Rは、収縮率が同一の0.6mmの基盤を2枚貼りあわせて1枚の光ディスクにしているので、バイメタル効果が良い方向に働き、結果として温湿度等の環境変化にも強い媒体です。

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3. BD-R(Blu-ray Disc Recordable)の構造

BD-Rの記録層は、レーザー照射面から0.1mmの位置にあります。この為CD-R、DVD-Rと比較してレーザー照射面の傷、汚れに不利な構造です。しかし、BD-Rはこの不利な構造を補うため、レーザー照射面の汚れと傷の強さに対する規格が設けられており、この規格をクリアするため、BD-Rには傷と汚れに強いハードコートがレーザー照射面に塗布されております。また誤り訂正能力がDVD-Rと比較して3倍、加えて傷、汚れ等に対する訂正能力は10倍もあります。CD-RやDVD-Rと比較して、記録容量も多いBD-Rは使用時に発生する傷、汚れは元より、災害に強い光ディスクです。

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「みちのく震録伝」でのデータ保存は光ディスクが採用されております。
http://www.mugendai-web.jp/archives/749

光ディスク取扱い上の注意
http://www.jiima.or.jp/pdf/disk_20110810.pdf